2011年11月21日月曜日

He is gifted.

朝からものすごい霧の北イングランドです。
視界50m…

さて、今日は、息子の自慢を少々。( ´艸`)

地元のイギリスの公立のセカンダリースクールへ通っている次男。
彼の学校には、More Able & Gifted Student Charterというのがあって、
それで、数学のGiftedと認定されました。

なんのこっちゃ?とお思いでしょうが…

イギリスの学校では、早いうちから、ほかの子供より優秀な子を見つけたら、
その子供を、Gifted(神様から才能を与えられた子供)として、
その子供たちの才能をさらに引き延ばすように、後押し(encourage)するという制度を持っているところがたくさんあります。
息子の学校では、Gifted、Talented、More Ableの3つのカテゴリーがあって、
Giftedは、どちらかというと、アカデミックな教科(英語とか数学とかサイエンスとか)で、高い力を持っていると認められた生徒、
Talentedは、どちらかというと、アーティスティックな教科や実技教科(美術や音楽、体育など)で、優秀な生徒が選ばれるようです。
More Ableは、GiftedやTalentedまではいかないけど、Potentialのある生徒だと認められたということらしいです。

で、選ばれるとどうなるかというと、さらに頑張って、良い成績が出せるように、学校からも後押しするかわりに、
選ばれた本人も、今以上に頑張って、少なくともその教科では、ほかの生徒の模範となるような行動を取らなければ、そのリストから外されることになるらしい…
遅刻したり、宿題忘れたりなんて、もってのほかっ!ってことらしいです。
うま~くほめつつ、お尻叩いてるってことかも。


イギリスの学校へ転校してきて、3年数カ月、ほんと、いろいろ大変だった。

ほぼ、言葉がわからない状態で、いきなり、日本でいえば中学1年生のクラスに編入した次男。
最初は、学校まで送って行って、一人で、校舎に入っていく息子の背中を見て、
なんだか、毎日涙ぐんじゃった私。
約1000人いる生徒の中に、日本人は彼一人だけ。
田舎なので、もともと外国人自体が少なく、いても、EUの国から来た子供だったりするので、
そういう子供は、言葉の面でも、生活習慣の面でも、似たところが多くて、
慣れるのにそれほど時間がかからない。
外国の子供を受け入れたことは何度もあっても、そういう子供ばかりだったので、
うちの次男が、なかなか英語をしゃべるようにならないのが、理解できなかった先生たち。
そんな先生たちとの間に誤解が生まれ、罰を受けたりしたこともある。
最初の数カ月は、毎日緊張のあまり、食欲がすっかりなくなって、
イギリスに来るまでは、肥満気味でさえあった次男が、あっという間に痩せてしまった。

そういう環境の中でも、仲良くしてくれる友達がたくさんできたこともあり、
少しずつ学校にも慣れ、がんばってかよってはいたんだけど、
やっぱり、毎日緊張の連続で、時々疲れがたまるらしく、月に1,2回学校を休むことがあった。
月に1,2回って、そんなに大したことないような気もするんだけど、
年間にすると、結構な日数になる。
何度も先生から、欠席が多いといって、私が呼び出され、先生と話をしたことも。
挙句の果てには、学校の偉い先生が家までやってきて、
これ以上、病院の診断書なしに休んだら、サボりとみなします。
サボりがさらに続くようなら、親が訴えられることになりますよと、言われたことも。
その後、息子とも話し合って、去年からは、なんとか、休まずに学校に通えるようになった。

それからである。
息子の中にある種の自信のようなものが生まれたのかもしれない。

私は、毎週土曜日に通っている日本人補習校の存在も大きいと思っている。
そこには、自分と同じような立場で、懸命にイギリス人の中で勉強している仲間がいて、
また、それを励ましてくれる先生もいる。
先生たちも、みな、こちらの大学に留学しているとか、
イギリス人と結婚して、こちらに住んでいるとか、
子供たちの気持ちをわかることのできる立場にいる人たちばかりである。
さらに、今、数学を教えてくれている先生が、とても良い先生で、
そのことも、次男の数学の成績を押し上げている理由の一つになっていると思う。

数学では、Giftedと認められた息子も、英語では、今でも、特別なサポートの必要な生徒として、補習を受けるなどの、サポートをしてもらっている。

こういうのは、イギリスの学校のいいところだと思う。
本人や親が望めば、いくらでもサポートしてくれるのだ。
サポートが始まるまでに時間がかかるのが、問題だけど…(-_-;)

音楽の授業で合奏したときに、うまかったといって、
ぜひ、何か楽器を習わせてくださいと、旦那の会社まで先生が言いに来てくれたこともあった。
最初は、いやだと言っていた息子も、ギターのレッスンを始めて、
今では、すっかりギターにはまってしまい、暇があるとギターを弾いている。

この間は、英検2級を受けた。
1次は、難なく合格。2次は、只今結果待ち。(⇒2級無事合格しました!)
英語を私たちの前でしゃべることがほとんどないので、大丈夫かなと思っていたんだけど、
この3年余りで、やっぱり、英語の力はずいぶん付いている。

今通っているセカンダリースクールも、今は、もう最高学年。
GCSE(イギリスの義務教育修了試験)の真っただ中。
来年の6月には、今の学校を卒業することになる。

右も左もわからないところから始めて、成績優秀な生徒として学校に認定されるまで頑張った次男、
がむしゃらに頑張っている風には全然見えなくて、たまに、歯がゆいときもあったけど、
今、母は、かなりうれしい♪




8 件のコメント:

  1. 素晴らしい!!
    思いっきり自慢しちゃうべきですね~。
    海外生活の経験がない私でも、次男君の苦労を思うと涙ぐんでしまいました。
    気持ちがうまく言葉で表せなくて誤解される悔しさって本当にたまらない。
    次男君はもちろん数学や音楽の力もぐんぐん伸びたのでしょうが
    生きる力というか、人として大切なものが一番育った3年半なのでしょうね~。
    おめでとうございます♪

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  2. ありがとう~♪
    ほんと、マイペースで、頑張ってるんだかないんだかよくわからない人なので、はたで見てて、もうちょっと頑張ろうよと思ったこともあるけど、
    頑張ってたのねって(笑)
    そして、それを学校が認めてくれたこともすごくうれしいよ。
    生きる力、そうだよね、たぶん、数学や音楽の力だけじゃなく、経験したことが、これからの彼の人生にとってきっと大きな力になると信じてます♪

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  3. まゆみちゃん2011年11月22日 0:10

    私からも…素晴らしい!!

    お子達が思春期真っ只中の海外赴任。
    親子ともにいろいろ悩むこともあっただろうけど、
    一緒にイギリスに来て良かったよね♪♪

    そちらでの生活は、確実に「何か」をお子達に与えてくれているよね。
    長い人生の中で、鮮やかに記憶に残る数年間だよ。

    GIFTED 良い言葉だ~。おめでとう♪♪

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  4. 少し前まで、もしかして、この時期に連れてきたのは間違いだったのでは?と思ってたことがあって、
    それだけに、なんか、ちょっと嬉しかったよ。
    本人は、別に何も変わらんしとか言ってるけど、学校が、認めてくれたということが、うれしいなぁ。
    Giftedだから、頑張ったことを認めてくれたわけじゃないんだけどね(^-^;(もともと、そういう能力を持っている子供ってことだから)
    言葉が100%わかってないのに、数学だけは飛びぬけて出来るってことも、もしかしたら、Giftedと思われた要因の一つかなとかも思ったりするけどね。ははは
    この経験が、将来、役に立つといいなあと母は望んでますが、どうなんだろうなあ…

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  5. 偉かったね~ママも息子君も。

    最初は本当に誰ほど心細かったことか・・・。

    思い出しても 涙が出るね(知らない私でも)

    もう、本当に良く頑張ったねって、日本のおばさんたちが、ほめていた事を 何かの折に お伝えください。

    ママが、すちゃらかだったから良かったのかな?

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  6. ありがとうございます♪
    ほんと、最初は心細かったと思います。
    でも、こちらの学校の子がやさしい子が多くて、仲良くしてくれて、ほんとにありがたかったです。
    確かに、母が、ちょっとボケてるので、息子がしっかりしたのかもしれません。ははは

    いや、ここに息子のこと書いたのは、息子には言ってないので…書いたこと言ったら怒られそうだし(^-^;
    申し訳ないけど、息子には伝えられません。

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  7. こんにちは^^
    大変な思いの中、嬉しいお話ですね★
    子供って親の見てない所でいつの間にか、頑張ってる♪
    そうあって欲しいと願うも、本当にがんばれる息子さんすばらしいです!
    なかなか今までの生活と違う中で、言語も違うとなれば緊張はもちろん、ストレスもあるでしょうし、本人を信じて見守ることしかできませんよね!母親としても尊敬します^^
    お子さま2人は結構大きいお兄ちゃんのようですね!
    うちはまだ小学校以下3名ですが・・・
    日本の学校と違って、一人一人見てくれていいですね!
    なんか日本はみんな一緒的な感じがあって、個性を伸ばしてくれない気がします。多々疑問に思うこと多いんですが・・・
    英検2級合格おめでとうございます^^
    少し母はボケ・・・は失礼ですが、あっけらかんとしていた方が子供にはいいと思いますよ~
    私もかなり抜けてます(笑)

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  8. コメントありがとう~♪
    なかなか最初の1~2年は大変だったよ。
    親のほうも、イギリスの学校の制度とか習慣がよくわかってないし、先生たちは先生たちで、普通のことだと思ってるから、なんで私たちがわからないのかわからないみたいなこともあって。(笑)
    でも、親から見たら、もうちょっと頑張れたんじゃないのという点もあったりしてね(^-^;欲張りなのかもしれないけど。

    一人一人見てくれるかどうかは…どうだろう?
    親や子供が言わなければ、ほおっておかれるんじゃないかな。
    こちらから、こうしてほしいって言えば、できる範囲のことはしてくれるんだけど、言わないと何もしてくれないよ。
    外国の学校に子供を通わせて、日本の学校教育はすごいと思う。
    一般の生徒のレベルが高いと思う。
    それってすごいことだと思うなあ。
    問題もまだまだあると思うけどね。
    イギリスだと、すごく良くできる子はものすごくよくできるんだけど、できない子は、言わない限りほおっておかれがちなので、落ちこぼれもおおいし。
    先生の質も、結構、差が大きいしね~。

    うちは、息子2人とも今高校生です。
    長男は、受験生なの~(-_-;)

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